よく使う、長い専門用語や定型的な表現を、省入力用のデータとして作成・編集することができます。
あらかじめデータとして準備しておくことで、すべての読みを入力しなくても、推測変換でこれらの用語や表現を呼び出して、入力することができるようになります。
自分の入力に合わせたデータを用意することで、入力・変換をよりスムーズにすることができます。
ATOK 2007以降のバージョンでは省入力データのバージョンが2.0形式となり、100文字まで登録することができます。ATOK 2006以前に作成した省入力データはそのまま使えますが、2.0形式にコンバートすることもできます。
新しく省入力データファイルを作る
省入力データを登録する新しいファイルを作成します。
何も登録されていないファイルが作成されるので、あとから、使いたいデータを登録します。
■操作
- 省入力データ編集ツールを起動します。
- [新規]をクリックします。
[新しい省入力データファイルの作成]ダイアログボックスが表示されます。
- 新しく作成する省入力データのファイル名と、ファイルを保存する場所を設定します。
拡張子を省略した場合は、自動的に .DAR が付きます。
また、保存する場所を特に指定しない場合は、ユーザー固有のフォルダに作成されます。 - 省入力データファイルに付けるタイトルを入力します。
省入力データを選択する一覧などで表示される名前になるので、登録している内容が判別しやすい名前にします。
- データ形式を選択します。
2.0形式は100文字までの省入力データを登録できます。ATOK 2007以降のバージョンで使用できます。
1.0形式は64文字までの省入力データが登録できます。ATOKのバージョンに関係なく使用できます。ATOK 2006以前のATOKで使用する場合は、1.0形式を選択します。 - [OK]をクリックします。
設定した場所に、新しい省入力データファイルが作成されます。
省入力データファイルにデータを追加する
省入力データファイルに、省入力・推測変換で使用するデータを追加します。
データの追加方法には、次の3つの方法があります。
追加する量や内容によって、追加する方法を選択します。
- 方法1:クリップボードにコピーされている文章からデータを取得して、自動的に省入力データの形式にして追加する
- 方法2:あらかじめ決められた書式で作成したテキスト形式のデータを追加する
- 方法3:省入力データの文字列と読みを入力して追加する。
■操作
- 省入力データ編集ツールを起動します。
- [タイトル]の右端の▼をクリックして、データの編集をする省入力データファイルを選択します。
▼をクリックすると、ATOK プロパティに追加している、編集ができる省入力データファイルのタイトルが表示されます。
ATOK プロパティに追加していない省入力データファイルを使う場合は、[開く]をクリックし、ファイルの一覧から対象にするファイルを選択します。
- [取り込むデータ]の[種類]で、クリップボードのデータを使うか、あらかじめ用意しているテキスト形式のデータを使うか、データを指定して登録するかを選択します。
選択した種類によって、次に設定する内容が変わります。
- [クリップボード]を選択した場合
現在クリップボードにコピーされているテキストの内容が表示されるので、その内容を追加するのでよいか確かめます。
- [テキストファイル]を選択した場合
[取込ファイル]に、用意しているテキスト形式のファイルを設定します。[参照]をクリックして、ファイルの一覧から選択することができます。
辞書ユーティリティの出力ファイルをそのまま使用することもできます。
また、追加できなかったデータがあった場合に備え、その内容を書き出すファイル名を[未登録データ出力先]に設定します。
[Unicodeで出力する]をオンにして、Unicodeの形式で保存することもできます。 - [データを指定して登録]を選択した場合
[省入力データ]に、登録する省入力データの文字列を入力します。
また、[読み]に、[省入力データ]欄に入力したデータの読みを入力します。
- [クリップボード]を選択した場合
- 選択した省入力データが1.0形式の場合は、[コンバート]をクリックし、表示された確認画面で[はい]を選択すると2.0形式にコンバートすることができます。
※選択した省入力データが2.0形式の場合は、[コンバート]は非表示となります。
- [取り込み実行]をクリックします。
選択した種類のデータが、設定した省入力データファイルに追加されます。
▼注意
- データの編集ができるのは、ユーザーが作成した省入力データファイルと、セットアップ直後に設定されている「省入力ユーザーデータ」だけです。
セットアップ直後に設定されている省入力データファイルのうち、「慣用表現データ」・「英単語・文例データ]・「経済・ビジネス用語データ」・「コンピュータ・インターネット用語データ」は、編集の対象にすることはできません。
?困ったときは
- 追加されなかった内容があった場合
[未登録データ出力先]を設定している場合は、このファイルに、追加されなかった内容が書き出されます。
追加されなかった原因などを確かめて、データを修正したあと、もう一度登録しなおします。
●こんなときは
- 省入力データファイルに追加するデータを、テキスト形式のファイルで準備しておく
- Internet Explorerで閲覧中のホームページや、Word・Excel・PowerPointで作成した文書、Outlookで送受信したメールから、省入力データを抽出して登録することもできます。
省入力データファイルの内容を、テキスト形式のファイルで出力する
省入力データファイルの内容を、テキスト形式で出力することができます。
出力したファイルを使って、別の省入力用のデータを作ったり、登録されている内容を確かめたりすることができます。
■操作
- 省入力データ編集ツールを起動します。
- [タイトル]の右端の▼をクリックして、データを出力する省入力データファイルを選択します。
▼をクリックすると、ATOK プロパティに追加している、編集ができる省入力データファイルのタイトルが表示されます。
ATOK プロパティに追加していない省入力データファイルを使う場合は、[開く]をクリックし、ファイルの一覧から対象にするファイルを選択します。
- [テキスト出力]をクリックします。
[出力ファイルの設定]ダイアログボックスが表示されます。
- 省入力データのファイルの内容をテキスト形式で出力するファイル名と、ファイルを保存する場所を設定します。
保存する場所を特に指定しない場合は、ユーザー固有のフォルダに作成されます。
- Unicodeの形式にして保存する場合は、[Unicodeで出力する]をオンにします。
- [OK]をクリックします。
選択した省入力データファイルの内容が、テキスト形式のファイルで出力されます。