Fedora Core 4は、ATOK for Linuxの動作確認済みディストリビューションではありません。
ただし、次の操作を行うと、インストールおよび起動や文字入力などひととおりの基本的な動作が可能です。
参考情報としてご紹介します。
※操作は、Fedora Core 4(Linux)の環境で行ってください。また、下記設定の詳細については、サポート外です。
操作は次の流れで行います。
I Fedora Core 4のパッケージをインストールする
次のどちらかの方法で、Fedora Core 4に含まれるcompat-libstdc++-33-3.2.3-47.fc4.i386.rpmパッケージをインストールします。
■操作
- Fedora Core 4をインストールする時
[インストールの種類]で[カスタム]を選択した後、 [パッケージグループの選択]で[すべて]を選択します。
- Fedora Core 4をインストールした後
Fedora Core 4に含まれるcompat-libstdc++-33-3.2.3-47.fc4.i386.rpmをrpm コマンドを使用して、インストールします。(CD の場合は 3 枚目に入っています)
# rpm -Uvh /media/cdrom/Fedora/RPMS/compat-libstdc++-33-3.2.3-47.fc4.i386.rpm
◆補足
- compat-libstdc++-33-3.2.3-47.fc4.i386.rpmパッケージがインストールされていない場合、ATOK for Linuxのインストール("./setup_for_fedora3" の実行)の途中で次のエラーが発生し、インストールに失敗します。
error: Failed dependencies:
libstdc++.so.5 is needed by iiimf-server-trunk_r2059-js1.i386
libstdc++.so.5(CXXABI_1.2) is needed by iiimf-server-trunk_r2059-js1.i386
libstdc++.so.5(GLIBCPP_3.2) is needed by iiimf-server-trunk_r2059-js1.i386
libstdc++.so.5(GLIBCPP_3.2.2) is needed by iiimf-server-trunk_r2059-js1.i386
II ATOK for Linuxを使用するための準備をする
ATOK for Linuxを使用する準備として、SELinuxの設定を変更する必要があります。
次の2つの方法がありますので、いずれかをお試しください。
- SELinuxのポリシーを変更する方法
- SELinuxを無効にする方法
▼注意
- 上記2つのいずれの方法も、Fedora Core 4のセキュリティを緩くする変更です。特に 「SELinuxを無効にする方法」は、セキュリティ機能を動作させないことになります。
SELinuxの変更に起因するセキュリティ等のトラブルについては、弊社では責任を負いかねますので、お客様のご判断でお試しください。 - Fedora Core 4のセキュリティを緩くする変更は、ATOK for Linuxをインストールする前に行ってください。
■操作
【SELinuxのポリシーを変更する方法】
- rootユーザーでログインします。
- /etc/selinux/targeted/src/policy/domains/program/initrc.te をテキストエディタで開きます。
※エディタが正常に動作しない場合は、「こんなときは」を参照してください。
また、/etc/selinux/targeted/src/policy/domains/program/initrc.te が見つからない場合も、「こんなときは」を参照してください。 - ファイルの最後に以下の 1 行を追加します。
allow initrc_t lib_t:file execmod;
- 以下のコマンドを入力してポリシーを作成し直します。
# cd /etc/selinux/targeted/src/policy
# make reload - 手順III へ進みます。
【SELinuxを無効にする方法】
- セッションを[GNOME]にして、rootユーザーでログインします。
- メニューから [デスクトップ−システム設定−セキュリティレベル]を選択します。
セキュリティレベル 設定ツールが起動します。
※セキュリティレベル 設定ツールが正常に動作しない場合は、「こんなときは」を参照してください。
- [SELinux]シートを選択します。
- [有効にする]を
にします。
または、[有効にする]はの状態で、[enforcing]を
にします。
[有効にする]を
にした場合…SELinuxが完全に無効になります。
[enforcing]をにした場合 …SELinuxシステムは警告を表示しますが、ポリシーは執行しません。
※SELinuxの詳細については、各種ドキュメントを参照してください。
- [OK]をクリックします。
- 警告のダイアログが表示されたら、[はい]をクリックします。
- ログアウトし、OS を再起動します。
- 手順III へ進みます。
III ATOK for Linuxをインストールする
■操作
- ATOK for Linux をインストールします。
手順の詳細については、次のFAQを参照してください。
- ATOK for Linuxアップデートモジュールを導入します。
◆補足
- Fedora Core 4のIIIMFのサーバは"iiimd"ユーザが起動しますが、ATOK for Linuxに同梱しているIIIMFでは"root"ユーザが起動します。
IV こんなときは
ATOK for Linuxがインストールされている環境で、手順I の操作を行うと、エディタやセキュリティレベル 設定ツールが正常に動作しない場合があります。その場合、下記を操作します。
また、/etc/selinux/targeted/src/policy/domains/program/initrc.te が見つからない場合も、下記を操作します。
■操作
【エディタが正常に動作しない場合】
- セッションを[フェイルセーフの端末]にして、rootユーザーでログインします。
- 以下のコマンドを入力して、IIIMF のサーバを終了します。
# /etc/init.d/IIim stop
- ログアウトします。
- rootユーザーでログインします。
- /etc/selinux/targeted/src/policy/domains/program/initrc.te をテキストエディタで開きます。
- ファイルの最後に以下の 1 行を追加します。
allow initrc_t lib_t:file execmod;
- 以下のコマンドを入力してポリシーを作成し直します。
# cd /etc/selinux/targeted/src/policy
# make reload
【セキュリティレベル 設定ツールが正常に動作しない場合】
- セッションを[フェイルセーフの端末]にして、rootユーザーでログインします。
- 以下のコマンドを入力して、セキュリティレベル 設定ツールを起動します。
# /usr/bin/system-config-securitylevel
- [SELinux]シートを選択します。
- [有効にする]を
にします。
または[有効にする]はの状態で、[enforcing]を
にします。
[有効にする]を
にした場合…SELinuxが完全に無効になります。
[enforcing]をにした場合 …SELinuxシステムは警告を表示しますが、ポリシーは執行しません。
※SELinuxの詳細については、各種ドキュメントを参照してください。
- [OK]をクリックします。
- 警告のダイアログが表示されたら、[はい]をクリックします。
- ログアウトし、OS を再起動します。
【/etc/selinux/targeted/src/policy/domains/program/initrc.te が見つからない場合】
/etc/selinux/targeted/src/policy/domains/program/initrc.te は
selinux-policy-targeted-sources パッケージに含まれます。
/etc/selinux/targeted/src/policy/domains/program/initrc.te が存在しない場合は次の手順でインストールを行います。
# rpm -Uvh selinux-policy-targeted-sources-1.23.16-6.noarch.rpm
※上記パッケージは CD の場合、4 枚目に含まれます。