オートチャートに用意されたテンプレートに作成したい配置がないときは、用意されたスタイルを使ってチャート図を作成し、あとから枠やコネクタを調整します。
枠やコネクタを追加・削除したり、配置を調整したりすることで、意図したチャート図に仕上げていきます。
ここでは、ツリー型を使って、階層のあるチャート図を作成する操作を紹介します。
完成図は同じでも、いくつかの作成方法があります。
【方法1】枠やコネクタの配置を調整する
すべての階層を2階層目として作成し、あとから枠やコネクタの配置を整えてチャート図を作成します。
■操作
●用意されたスタイルでチャート図を作成する
- 図解パレットを表示します。
- [タイプ]の右端の▼をクリックして、表示される一覧から[ツリー]を選択します。
- [スタイル]の一覧から、好みのスタイルを選択します。
ここでは、1段目右端のスタイルを選択します。
- [アウトライン]に、枠(囲み図形)に挿入するキーワードをそれぞれ入力します。
- 必要に応じて、項目内で改行したり、項目を追加したりします。
- Ctrl+Enterキー
…項目内で改行して内容の入力が続けられます。 - Enterキー
…新しい項目を入力できます。
- Ctrl+Enterキー
- [カラーセット]から、好みの色の組み合わせを選択します。
[プレビュー]の表示を見ながら選択します。
- 入力が完了したら、[新規作成]をクリックします。
図面に、ツリー型の図が挿入されます。
●枠(囲み図形)を移動する
3階層にするために、2階層目の枠(囲み図形)を移動します。
- 描画パレットの
[図形の選択(拡大/縮小)]をクリックして、移動したい[5]の枠にポインタを合わせます。
- ポインタが
の状態でマウスのボタンを押します。
チャート図全体が選択された場合は、[5]の枠をクリックして選択状態にしてから、もう一度[5]の枠にポインタを合わせ、マウスのボタンを押します。
- ボタンを押したままマウスを動かし、移動先でボタンを離します。
ボタンを離した位置に枠が移動します。
- 同様に操作して、残りの[6]〜[9]の枠も移動します。
また、[2][3][4]の配置も整えておきます。
●コネクタを移動する
移動した枠に合わせて、交差しているコネクタの配置を調整します。
- 描画パレットの
[図形の選択(拡大/縮小)]をクリックして、[5]と[1]の枠をつないでいるコネクタの上にポインタを合わせます。
ほかの図形やコネクタが選択されないよう、重なっていない部分にポインタを合わせます。
- ポインタが
の状態でクリックします。
コネクタが選択され、選択されたコネクタに
(コネクトポイント)が表示されます。
- [1]の枠にある移動したい
(コネクトポイント)にポインタを合わせます。
- ポインタが
の状態でマウスのボタンを押します。
- ボタンを押したままマウスを動かし、Ctrlキーを押しながらつなぎたい[3]の枠にポインタを合わせてボタンを離します。
[3]と[5]の枠がつながります。
- 同様に操作して、残りの[6]を[3]とつなげ、[7][8][9]の枠を[4]の枠につなげます。
※コネクタを移動するときに、操作5のように、Ctrlキーを押しながらコネクトしたい図形上でクリックすると、コネクタが最短になるようなコネクトポイントが自動的に検出されます。
このときのコネクトポイントは、で表示されます。
一方、Ctrlキーを押さずに図形上にポインタを合わせると、その図形が持つコネクトポイントの中で、最も近いコネクトポイント上に(コネクトポイント)が表示されます。
●こんなときは
- 移動した枠の位置をそろえたいときは、グリッドを表示して操作の目安にしたり、位置合せなどの機能を使うと便利です。
【方法2】複数のチャート図を重ねる
オートチャートで2階層のチャート図を作り、これを複数組み合わせて目的の階層の図にします。
位置合せの機能を組み合わせて、配置を整えます。
■操作
●用意されたスタイルで、2階層のチャート図を作成する
- 図解パレットを表示します。
- [タイプ]の右端の▼をクリックして、表示される一覧から[ツリー]を選択します。
- [スタイル]の一覧から、好みのスタイルを選択します。
ここでは、1段目右端のスタイルを選択します。
- [アウトライン]に、枠(囲み図形)に挿入するキーワードをそれぞれ入力します。
ここでは、合計3つのチャート図を組み合わせます。まず、最上位と2階層目の内容を入力します。
- [カラーセット]から、好みの色の組み合わせを選択します。
[プレビュー]の表示を見ながら選択します。
- 入力が完了したら、[新規作成]をクリックします。
図面に、ツリー型の図が挿入されます。
- 編集画面上の図形のない場所でクリックして、図形が何も選択されていない状態にします。
チャート図が選択された状態で、次のチャート図の作成を始めないようにしてください。選択しているチャート図に、変更内容が反映されてしまいます。
- 操作4〜7を繰り返して、残りの2階層目と3階層目にあたる部分のツリー図を作成します。
[全て削除]をクリックすると、[アウトライン]に入力した内容をすべて削除できます。
●位置合せで配置を整える
位置合せの機能を使って、チャート図の位置をそろえます。
ここでは、[編集]シートにある変形パレットを使います。
- クリップウィンドウの[編集]シートをクリックし、変形パレットの[配置]シートをクリックします。
- 位置をそろえたい、下の階層になるチャート図を選択します。
Ctrlキーを押しながらクリックするか、2つのチャート図が含まれるように範囲指定します。
- 変形パレットの
[下揃え]をクリックします。
選択したチャート図の下の位置がそろいます。
必要に応じて[横中央分配]をクリックすると、選択したチャート図の横の間隔が均等になります。
●チャート図を重ねる
最上位のチャート図を、2階層目の図に重ねます。
- 最上位になるチャート図全体を選択します。
- そのままドラッグして、2階層目の中央になる図と図([3]の枠)が重なる位置でマウスのボタンを離します。
ポインタが思ったように動かないときは、Tabキーを押しながら操作します。スナップの機能が一時的に無効になり、自由な位置にポインタが動くようになります。
ボタンを離した位置にチャート図が移動します。2階層目の図と重なった[3]の枠は、下に隠れます。
- 次に、最上位のチャート図の、2階層目の右端の図([4]の枠)を選択します。
そのままドラッグし、2階層目になる図と重なる位置でマウスのボタンを離します。
Shiftキーを押しながらマウスを動かすと、水平・垂直・45度方向に移動できます。
ボタンを離した位置に枠が移動します。2階層目の図と重なったために、移動した枠は下に隠れています。
- 最上位のチャート図の、2階層目の左端の図([2]の枠)の位置も調整します。
●こんなときは
- 図形の上下を変更する
図形の重なり方を変更するときは、図形上下を使います。
重なり方を変えたい図形を選択し、右クリックします。表示されたメニューから、[最も上]/[最も下]などを選択すると、選択した図形の上下の位置が変わります。
【方法3】図形とチャート図を組み合わせる
方法2と同様に、オートチャートで2階層のチャート図を作り、最上位の階層だけ図形で補い、コネクタでつなぐ方法もあります。
ただし、描画パレットのコネクタの矢印は、オートチャートのコネクタの設定とは連動していません。
結ぶコネクタの設定などは、あとから調整するようにします。
■操作
●コネクタを追加する
最上位になる枠を図形で描き、図形とチャート図をコネクタで結びます。
ここでは、コネクタの追加方法を紹介します。
※最上位の枠は、オートチャートで作成した枠の1つを選択し、Ctrlキーを押しながらドラッグして複写する方法もあります。
- 描画パレットの
[コネクタ]をクリックします。
コネクタツールボックスが表示されます。
- 一覧から
[コネクタ(カギ型片矢印)]をクリックします。
- 描画パレットの[詳細]をクリックし、コネクタの描き方の詳細を設定します。
- カラースタイルパレットを表示し、[線]シートの[矢印]をクリックし、一覧から[詳細]を選択します。
[矢印詳細]ダイアログボックスが表示されます。
- 矢印の種類や長さなどを確認し、必要に応じて設定を変更して[OK]をクリックします。
設定した矢印でコネクタを描けるようになります。
- コネクタでつなぎたい1つ目の図形([1]の枠)にポインタを合わせ、Ctrlキーを押しながらクリックします。
コネクトポイントが自動的に検出され、コネクタの始点になります。
- コネクタでつなぎたい2つ目の図形([2]の枠)にポインタを合わせてクリックします。
2つの枠がコネクタでつながります。
- 同様の操作で、残りの[3]と[4]も[1]の枠とつなげます。
●こんなときは
- 不要なコネクタを削除する
不要なコネクタを選択したら、Deleteキーを押します。