花子2006では、起動直後の画面がカタログ表示になり、ページの構成を意識した編集がしやすくなりました。このほかスライド表示中の機能も強化されました。
また、描画パレットのコネクタ機能に幅のあるコネクタが追加されました。
ここでは、花子2005をお使いの方に、追加・変更になった機能について紹介します。
花子2006をお使いになる前に、ぜひご覧ください。
また、次のページでは、花子の初期値の動作をまとめています。
■追加・変更になった機能
■コマンド体系の追加・変更
各メニューに、次のコマンドが追加になりました。 また、一部のメニュー名が変更になったり、階層が変更になっています。
- ファイル
- 起動ガイダンスを開く *1
- 図面スタイル(用紙の設定) *2
- 表示
- スナップ-用紙マージンにスナップ
- スケールガイド-設定 *1/削除
- 挿入
- 枠を等倍に戻す
- 図形
- 文字付き図形-文字の入力/設定
*1 階層が変更になりました。
*2 名称が変更になりました。
■描画パレットの変更
描画パレットのコネクタに、幅のあるコネクタの種類が追加されました。
また、基本図形やブロック矢印などのように、ツールボックスにまとめられたので、使用する種類が切り替えやすくなりました。
- 次の機能が追加になりました。
[コネクタ(幅付き直線)]
[コネクタ(幅付き片矢印)]
[コネクタ(幅付き両矢印)]
[コネクタ(ホームベース型片矢印)]
[コネクタ(ホームベース型両矢印)]
■機能の追加
次の機能が追加されました。
- クリップウィンドウ
- セットアップ直後のシート・パレットの配置
セットアップ直後のシートに[オプション]が追加されました。
[編集]シートに配置されていたオプションパレットは、[オプション]シートに移動し、代わりにプレーンパレットが配置されるようになりました。
- メニューの追加・変更
メニューに[シートの挿入][シートの削除]が追加になりました。
必要に応じて、シートを最大20枚まで表示できます。
シートを追加できるようになったことに伴い、[シート1][シート2][シート3]はなくなりました。
[シートの表示/非表示]と[シートの背景]を設定するメニューは、階層化されました。
- パレットの配置
同じパレットを複数のシートに配置できるようになりました。
メニューの[パレットを複数のシートに配置する]で切り替えます。
※[パレットを複数のシートに配置する]の設定をオフ(チェックマークが付いていない状態)に切り替えた場合
本項目の設定をオフにすると、シートとパレットの配置や、サイズ・シート名など、クリップウィンドウの設定がセットアップ直後の状態に戻ります。
クリップウィンドウをカスタマイズして利用している場合は、本項目をオフにしたあと、再度、カスタマイズしなおす必要があります。 - シート内でのパレットサイズ
次のパレットメニューに[高さをシートに合わせる]が追加されました。
- スクロールパレット・プレーンパレット・参照図形パレット・オプションパレット
- セットアップ直後のシート・パレットの配置
- パレット関連
- カラースタイルパレットの[塗り]シートに[透明度]の機能追加
[ベタ塗り][パターン塗り][グラデーション塗り]を選択しているときに、透明度を設定できるようになりました。これにより、色が透けた状態を表現できるようになりました。
- 図解パレットの機能強化
- 作成した図解に対して、コメントを付けることができるようになりました。
- [オートチャート]シートや[ブロック図形]シートで変更した内容は、すぐに選択している図解に反映されるようになりました。以前にあった[反映]ボタンはなくなりました。
設定内容が、図解にすぐに反映されるようになったのに伴い、図解が選択されているときは、カラーセットの選択画面のプレビューは非表示になります。 - [オートチャートの解除]を実行することで、[オートチャート]の図解を、個々の文字付き図形とコネクタにすることができるようになりました。
- オプションパレットの項目追加
オプションパレットで設定を切り替えられる項目が大幅に追加されました。
[ツール-オプション]の[操作環境]に関する項目の大半を切り替えられるようになりました。
また、項目の並びをドラッグ操作で変更できるのようになったので、よく利用する項目を一覧の上部に集めて操作することができます。
- カラースタイルパレットの[塗り]シートに[透明度]の機能追加
- ファイル関連
- DXFファイルの読込・保存
AutoCAD2006までのDXF形式のファイルを読み込んだり、保存したりできるようになりました。
※読み込んだり保存したりできる図形種類などの追加はありません。
- DXFファイルの読込・保存
- 印刷関連
- アンチエイリアス表示の印刷
アンチエイリアスで表示を有効にしている場合に、印刷でも再現するかしないかを選択できるようになりました。
- アンチエイリアス表示の印刷
- 挿入関連
- 枠を等倍に戻すの複数選択
枠を等倍に戻す際に、複数選択した枠に対しても実行できるようになりました。
- 枠を等倍に戻すの複数選択
- 表示関連
- カタログ表示の大幅変更
- カタログ表示では、文書ごとにサムネイル画面を持つようになりました。サムネイル画面の幅は変更することができます。
- サムネイル画面で、ページの移動・複写など、ページ編集の操作ができるようになりました。
- ページ一覧画面に切り替えることができるようになりました。
この画面に切り替えると、編集画面やサムネイル画面は表示されません。ページの移動など、ページ編集の操作に便利です。
サムネイル画面とページ一覧画面との切り替えは、画面下部の[ページ切替]の左に追加されたボタンで行います。
※サムネイル画面での図形編集はできなくなりました。また、サムネイル画面の位置も、画面左側の固定になりました。
また、画面下部に表示されていたカタログ表示ツールボックスは、手動で表示するように変更されました。 - スライド表示の機能強化
- スライド表示中にコントロールバーを使用できるようになりました。ページの切替のほかに、ズームやパン、マーカー入力/削除などのモードに切り替えて利用できます。
- マーカー入力した内容を、図面にそのまま反映することもできるようになりました。
- スライドの設定では、マルチモニタ環境にも対応し、使用するモニタを設定できるようになりました。
- カタログ表示の大幅変更
- 図形関連
- 編集-属性置換-塗りの置換/図形-図形属性(線や塗りの色)
[図形-属性置換-塗りの置換]で、透明度が設定された塗りを対象にしたり、置換したりすることができるようになりました。
また、[図形-図形属性(線や塗りの色)]で、図形の塗りに透明度を指定できるようになりました。
- 編集-属性置換-塗りの置換/図形-図形属性(線や塗りの色)
- そのほか
- 起動ガイダンス
起動ガイダンスに花子の初期設定での動作を説明するボタンが追加されました。
また、[白紙から作成]ボタンが[用紙を選ぶ]に変更されました。
- 起動ガイダンス
■機能の変更
次の機能が変更になりました。
- スクロールパレット
上下スクロールボタンや用紙縦方向中央位置合せのボタンが、パレットの表示領域の下側に配置されるようになりました。
- 原点座標の設定
スケール左上の[原点移動]をクリックすると、[単位系の設定]ダイアログボックスが表示されるようになりました。原点の座標を数値で設定する際に便利になりました。
- ツールボックスの表示モードの切替
ツールボックスの表示を切り替える際の一覧は、[シンプル]と[通常]の表示モードごとに種類が表示されるようになりました。
- ブロック図形/オートチャート
- ブロックの削除
ブロック図形全体を1つだけ選択しているときに、ブロック図形ツールボックスの[ブロックの削除]をクリックすると、最背面のブロックが削除されるようになりました。
- ブロック図形/オートチャートの移動
ブロック図形やオートチャートを移動する際、選択枠をドラッグすることで、ブロック図形/オートチャートを移動できるようになりました。
また、ブロック図形の子図形を掘り下げて選択している状態から移動を開始すると、ブロック図形全体が移動するようになりました。
- ブロックの削除
- ツール-オプション
- [表示する項目]に[花子2006で追加された項目]を追加
- [一括設定]に[花子2005の動作に合わせる]を追加
- [操作環境]のサブグループを、[操作環境][表示][文字][コマンド操作][一太郎連携][他形式変換]に再分類
- [アンチエイリアスで表示する]の設定を再起動しなくても反映できるように変更
- 次の項目を追加
- グリッドにスナップ時、常にスナップする
- 補助線の交点にスナップ時、常にスナップする
- 表示のパフォーマンスを向上させる
- MS Office描画オブジェクトを作成する
- 透過パターンを半透明に変換する
- 次の項目名・選択肢を変更
- 入力後、図形選択 →入力した図形を選択する
- 連結した塗りつぶしはMS OfficeのEMFデータとして変換する →連結した塗りつぶしはMS Officeの拡張メタファイルデータとして変換する
- ショートカットキーにコマンドを割り付ける →キーでコマンドを変更する
- 入力文字の参照先(左参照・右参照・枠標準) →文字入力時の文字属性(左の文字・右の文字・枠標準)
- 文字枠サイズ変更にフォントサイズを連動する →文字枠サイズ変更に文字サイズを連動する
- 複数図形選択時に文字枠も連動して回転する →複数図形回転時に文字枠も連動して回転する
- ポップアップコマンド →ポップアップコマンドを表示する
- ツールボックスでフォント名をそのフォントで表示する →ツールボックスのフォント切替で実際のフォントを表示する
- 保存時にバックアップを行う →上書保存時にバックアップファイルを作成する
- そのほか
- 花子起動時の画面表示の記憶
花子を終了したときの画面表示が記憶されるようになりました。 カタログ表示・レイアウト表示・通常表示のうち、終了したときの画面表示で、次に花子が起動します。
- グリッドの表示・グリッドにスナップ・ファンクションキー表示の記憶
[グリッドの表示][グリッドにスナップ][ファンクションキーの表示]の設定は、花子を終了したときの設定が記憶されるようになりました。
グリッドの表示とスナップの設定は、[表示-表示設定-グリッドの設定]で[記憶]をクリックしなくても、オプションパレットなどで切り替えた内容が記憶されます。
ファンクションキー表示の設定も、[表示-表示設定-画面表示の設定]で[記憶]をクリックしなくても、ステータスラインで切り替えた状態が記憶されます。
- 花子起動時の画面表示の記憶
■図面や部品などのデータ互換
■図面ファイル
花子2005で作成した図面は、そのまま花子2006で利用することができます。 従来の花子シリーズで作成した図面も、ほとんど利用することができます。
従来の花子シリーズ・花子以外の弊社製品、他社製品との互換など、データの互換について詳しくは、次のページをご覧ください。
■部品・マクロ
- 部品ファイル
花子2005で作成・登録した部品は、そのまま花子2006で利用することができます。
従来の花子シリーズで作成した部品ファイルも、そのまま利用できます。 ただし、呼び出し以外の操作については、一部制限があります。
詳しくは、次のページをご覧ください。 - マクロ
花子2005で作成したシステムマクロ・図面マクロは、花子2006でもそのまま利用することができます。
従来の花子シリーズのうち、花子2004、花子13〜9で作成したマクロも、そのまま利用できます。
ただし、それ以外の場合、制限があります。 詳しくは、次のページをご覧ください。
■旧バージョンの設定内容・登録ファイル
- 旧バージョンの設定内容
花子2005で設定していた[ツール-オプション]や[表示-表示設定-画面表示設定]などの設定内容は、花子2006には引き継げません。
花子2006で新しく設定しなおしてください。
- 登録ファイル
花子2005で使用していた、図面スタイルやストックなどの各登録ファイルの内容は、花子2006には引き継げません。また、使用することもできません。
従来の花子シリーズの登録ファイルも、花子2006では使用できません。 詳しくは、次のページをご覧ください。