用語解説(文書校正)

■印刷標準字体

国語審議会答申の『表外漢字字体表』において、常用漢字とともに使われることが比較的多いと考えられる表外漢字(1022字)について、印刷文字において標準とすべき字体として制定されたものです。

なお、『表外漢字字体表』の適用は、各種の専門分野や個々人の漢字使用、および固有名詞に用いられている字体にまで及ぶものではない、と明記されています。

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■重ね言葉

文書校正機能の1つで、意味が重複する語句が書かれている個所をチェックすることをいいます。

[例] およそ1時間ほど

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■機種依存文字

外字や特殊記号など、ほかのパソコンで表示できず、文字化けしてしまうおそれがある文字です。

[例] 機種依存文字

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■仮名遣い

文書校正機能の1つで、昭和61年内閣告示の「現代仮名遣い」に基づいて、仮名遣いをチェックすることをいいます。

[例]

  • いなづま→いなずま(稲妻)
  • こうり→こおり(氷)

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■簡易慣用字体

国語審議会答申の『表外漢字字体表』において、印刷標準字体を優先的に用いることを原則とするが、必要に応じて印刷標準字体に替えて用いることは差し支えないとされている字体のことです。

なお、『表外漢字字体表』の適用は、各種の専門分野や個々人の漢字使用 および固有名詞に用いられている字体にまで及ぶものではない、と明記されています。

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■慣用表現

文書校正機能の1つで、慣用的な言い回しをまちがって使っていると思われる個所をチェックすることをいいます。

[例] 一同に会する→一堂に会する

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■旧字体

文書校正機能の1つで、対応する新字体のある旧字体をチェックすることをいいます。

[例] 國→国

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■呼応表現

文書校正機能の1つで、うしろに決まった言い方を伴う副詞などについて、呼応する表現がないものをチェックすることをいいます。

[例]

  • ちっともおもしろい
  • 決して遅刻する

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■公用文

文書校正機能の1つで、昭和56年12月に文部省で公用文を作成する上での参考として配布された「文部省用字用語例」に基づいてチェックする項目です。

※「文部省用字用語例」は、昭和56年10月内閣告示の「公用文における漢字使用等について」に基づいています。

[例]

  • 但し→ただし
  • ただちに→直ちに

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■誤字脱字

文書校正機能の1つで、入力ミスや編集ミスによる誤字・脱字、句読点が連続している個所、まちがった表記をしている熟語・外来語をチェックすることをいいます。
文書校正用の辞書に登録されていない単語も未登録語としてチェックされます。

[例]

  • 誤字脱字 … 会議終わった
  • 未登録語 … セレソンに選出された

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■さ入れ表現

文書校正機能の1つで、使役の意味の「〜せる」がさ入りで使われている個所をチェックします。

[例] 終わらさせていただきます→終わらせていただきます

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■修飾関係

文書校正機能の1つで、修飾語(形容詞、連体詞など)の係り先があいまいになっている可能性のある個所をチェックすることをいいます。

[例]

  • 白いカゴの中の鳥
  • 太郎は次郎のようにうまくない

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■商標・商品名

文書校正機能の1つで、一般名詞と思われやすい商標・商品名が使われている個所をチェックすることをいいます。

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■たりの脱落

文書校正機能の1つで、並列を表す「たり」が、単独で使われている個所をチェックすることをいいます。並列を表す「たり」は、「〜たり、〜たりする」のように反復して用いるようにします。

[例] 毎日、洗濯したり掃除する。

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■デザイン差

国語審議会答申の『表外漢字字体表』において、表外漢字の明朝体字形に対して、印刷標準字体と字形が異なっているとは考えなくてよいと判断されたものです。

なお、『表外漢字字体表』の適用は、各種の専門分野や個々人の漢字使用および固有名詞に用いられている字体にまで及ぶものではない、と明記されています。

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■同一助詞の連続

文書校正機能の1つで、同一助詞が連続して使われている個所をチェックすることをいいます。

格助詞「の」「で」などは、便利なためよく使われますが、多用すると文章の意味が伝わりにくくなることがあります。「の」「が」が3回以上、「で」「を」が2回以上連続して使われている個所がチェックされます。

[例]

  • 文章の全体の意味のまとまりが
  • 大急ぎでシステムで対応する

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■同音語誤り

文書校正機能の1つで、同音異義語(同じ音で意味が異なる語)がまちがって使われている可能性がある個所をチェックすることをいいます。

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■同義語・類義語

発音や表記は異なるが、意味の同じ、または、似ている語のことです。

[例]

  • ぶどう酒/ワイン
  • 吉報/朗報
  • 交響楽/シンフォニー

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■二重敬語

文書校正機能の1つで、1つの語句に同じ種類の敬語を二重に使用している個所をチェックすることをいいます。

[例]

  • お読みになられる→お読みになる
  • おっしゃられる→おっしゃる

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■二重否定

文書校正機能の1つで、否定表現が重複している個所をチェックすることをいいます。

否定表現が重複した文章は、意味が不明瞭になったり悪い印象を与えたりすることがあります。この機能を使えば、否定表現の重複を防ぐことができます。

[例] 考えてないこともない

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■表記ゆれ

文書校正機能の1つで、「クラブ」と「倶楽部」のように、同じ意味を表す単語が異なった表記で書かれている個所をチェックすることをいいます。

文書を作る際、文書量が多くなってくると、同じ語句でも異なった表記をしてしまうことがあります。この機能でチェックすると、一括して置換できるので便利です。

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■表外漢字字体表

国語審議会答申の『表外漢字字体表』を指します。

常用漢字とともに使われることが比較的多いと考えられる1022の表外漢字について、印刷文字において標準とすべき字体として「印刷標準字体」を制定しています。これら1022字のうち22の漢字については、印刷標準字体を優先的に用いることを原則としますが、必要に応じて印刷標準字体に替えて用いることは差し支えないとする「簡易慣用字体」も示しています。また、印刷標準字体の明朝体字形に対して、字体が異なっているとは考えなくてよいと判断された「デザイン差」についても、あわせて示されています。

なお、『表外漢字字体表』の適用は、各種の専門分野や個々人の漢字使用および固有名詞に用いられている字体にまで及ぶものではない、と明記されています。

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■並列関係

文書校正機能の1つで、並列の接続詞(助詞)と選択の接続詞(助詞)が、同時に使われている個所をチェックすることをいいます。

[例] 太郎および花子または次郎

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■べき止め

文書校正機能の1つで、文末が「べき」で終わっている個所をチェックすることをいいます。「べき」は、「べきだ」「べし」「べきです」などの形で用いるようにします。

[例] 政治献金は禁止すべき

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■変更された名称

文書校正機能の1つで、市町村名や外国の都市名など、変更された名称をチェックすることをいいます。

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■難しい語の言い替え

文書校正機能の1つで、一般的には難しいと思われる表現をチェックすることをいいます。

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■ら抜き表現

文書校正機能の1つで、「〜できる」という可能性を表す「〜られる」が、「ら」抜きで表現されている個所をチェックすることをいいます。

[例] 見れる→見られる

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■JIS X 0213:2004

JIS(日本工業規格)が定めた文字の規格の1つであるJIS X 0213が、2004年に、国語審議会答申『表外漢字字体表』に対応するために改訂されたものがJIS X 0213:2004です。

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