印刷が正常に行えない場合、データが不正になっている、使用しているプリンタドライバやプロパティの設定など環境的な要因が何らかの影響を及ぼしているなど、複数の原因が考えられます。
原因を絞り込むために、以下の内容を確認します。
■まず確認すること
メッセージが表示されている場合、表示されている対処やヘルプの内容を実行してみる
メッセージが表示されている場合は、表示されている対処や、ヘルプの内容を実行してみてどうかを確認します。
ある特定のデータでの現象かどうかを確認する
特定のデータでだけ印刷が不正になる場合は、そのデータに何らかの原因があると考えられます。
次の方法で、現象が改善されるかどうかを確認します。
■操作
【方法1】スタイル読込を実行後、ファイルからの貼り付けを行う
この方法で読み込んで、正常に印刷できた場合は、新しい名前を付けて保存し、今後は、新しく保存したデータを使用してください。
- [ファイル-スタイル読込]を選択し、該当するファイルを選択します。
図面スタイルの設定だけが読み込まれます。画面には何も表示されません。
- [ファイル-挿入読込-重ね合せ]を選択し、該当するファイルを選択します。
ファイルの内容が画面上に表示されます。
【方法2】バックアップファイル(拡張子に$マークが付いたファイル)を使う
花子をセットアップ直後は、図面を上書保存する際に、上書きする前の内容をバックアップファイルとして残すように設定されています。
現在不正になっているファイルを、同じファイル名で上書きしたことがある場合は、次の操作を試してください。
※バックアップファイルの設定個所:
[ツール-オプション]の[ファイル操作-保存処理]の、[上書保存時にバックアップファイルを作成する]
※保存時バックアップファイルは、更新した図面と同じドライブ・フォルダ内に作成され、通常作成される図面とは別の拡張子が付きます。
バックアップファイルの拡張子は、$マークが付きます。
- 図面.JHD のバックアップファイルの場合 → 図面.$HD
- 図面.JHDC のバックアップファイルの場合 → 図面.$HDC
- 平面図.JHT のバックアップファイルの場合 → 平面図.$HT
- 平面図.JHTC のバックアップファイルの場合 → 平面図.$HTC
- [ファイル-開く]を選択します。
- [ファイルの種類]の右端にある▼をクリックし、[すべてのファイル(*.*)]を選択します。
- [場所]をクリックし、保存時バックアップファイルのある場所を指定します。
ファイルを上書保存したときに指定していたドライブ・フォルダを指定します。 - 上書きしてしまった図面の図面ファイル名と同じファイル名で、拡張子の1文字目が「$」となっているファイルを探します。
- ファイルが存在した場合は、そのファイルを選択し、[OK]をクリックします。
バックアップファイルが読み込まれるので、印刷を試します。
ファイルが見つからない場合は、保存時バックアップファイルは作成されていないと考えられます。
バックアップファイルは、現在のファイルより一段階前の編集状態のファイルです。
バックアップファイルが正常に印刷できる場合は、必要に応じて編集を加えて、別の新しい名前を付けて保存します。
今後は、その別の名前を付けたファイルを使用してください。
花子以外のアプリケーションでの印刷を確認する
ペイントなど、花子以外のアプリケーションから印刷を試します。
ほかのアプリケーションでも正常に印刷できない場合は、プリンタの設定が正しく行えていないか、プリンタ側に何か原因があることが考えられます。
プリンタやプリンタドライバに関する設定を再確認し、それでも現象が改善されない場合は、各プリンタメーカーにお問い合わせください。
■プリンタを確認する
プリンタの機種設定が正しくできているかどうかを確認する
[ファイル-印刷]を選択し、[設定]シートの[プリンタ名]に、実際に使用しているプリンタ機種名が表示されているかどうかを確認します。
使用しているものとは違うプリンタ機種名が表示されている場合は、通常使うプリンタを設定しなおします。
プリンタドライバのバージョンを確認する
使用しているプリンタドライバのバージョンが古い場合は、印刷が正しく行えないことがあります。
現在のプリンタドライバのバージョンを確認し、古いものを使用している場合は、最新のドライバを入手してから印刷してください。
このとき、使用しているWindowsのバージョンに対応したプリンタドライバを使用してください。
※最新のプリンタドライバのバージョンや、ドライバの入手方法について詳しくは、各プリンタメーカーにお問い合わせください。
プリンタドライバのプロパティの設定を変更する
プリンタドライバのプロパティの設定によっては、印刷結果が異なることがあります。
プリンタドライバのプロパティの設定を変更して印刷を試します。
このとき、印刷目的(品位)の設定に、[イメージ]や[写真]のモードがある場合は、[イメージ]・[写真画像]・[写真]などに変更してどうかも確認してください。
■データの出力方法を確認する
データの出力方法を変更する
下記の条件に当てはまる場合は、[ファイル-印刷]の[詳細]シートで、設定を変更して印刷を試します。
- レベル2以上のポストスクリプトプリンタを使用している場合
[ポストスクリプトプリンタ]で[ポストスクリプトコードで出力]を選択する
※[ポストスクリプトプリンタ]が淡色で表示されて選択できない場合は、同じ設定画面に表示されている[アンチエイリアスで印刷する]をクリックして
にします。
なお、この設定を変更すると、透明度の印刷はできません。透明度を印刷したい場合は、次の内容を確認してください。 - グラデーションデータが不正に印刷される場合
[グラデーション出力方法]で[イメージ]を選択する
[アンチエイリアスで印刷する]の設定を変更する
[ファイル-印刷]の[詳細]シートにある、[アンチエイリアスで印刷する]の設定を変更して印刷を試します。
[アンチエイリアスで印刷する]をクリックして、 /
を切り替えます。
データ量を変更する
データ量が多い場合は、一度に印刷するデータ量を減らしてどうかを試します。
■操作
【方法1】複数ページある場合は、ページを指定して印刷する
- [ファイル-印刷]を選択し、[設定]シートに切り替えます。
- [開始ページ]と[終了ページ]に、具体的な数値を入力し、[OK]をクリックします。
指定したページだけ印刷することができます。
【方法2】部分的に範囲指定して印刷する
- [ファイル-印刷]を選択し、[設定]シートに切り替えます。
- [印刷範囲]の右端の▼をクリックし、一覧から[部分]を選択し、[OK]をクリックします。
- 図面中の印刷したい範囲を指定します。
指定した範囲が印刷されます。
フォントを変更する
花子をセットアップ直後の状態からフォントの設定を変更している場合は、セットアップ直後の状態の設定に戻して印刷を試します。
変更していない場合は、ほかのフォントに変更して印刷を試します。
花子をセットアップ直後のフォントの設定は、次のとおりです。
- 和文フォント:MS明朝
- 欧文フォント:Times New Roman
フォントの変更方法には、枠全体のフォントを変更する方法と、文字単位で変更する方法とがあります。
■操作
【方法1】枠全体のフォントを変更する
- 変更したい文字枠を選択します。
- カラースタイルパレットの[文字]シートで、[フォント]の右端の▼をクリックして、一覧から別のフォントを選択します。
[文字-文字枠スタイル]の[フォント]シートでも変更することができます。文字枠スタイルを使う場合、[和文フォント]・[欧文フォント]の両方の設定ができます。
【方法2】文字単位でフォントを変更する
- 変更したい文字が入力されている文字枠上でダブルクリックし、文字枠を開きます。
- 変更したい文字をドラッグして範囲指定します。
- カラースタイルパレットの[文字]シートで、[フォント]の右端の▼をクリックして、一覧から別のフォントを選択します。
文字標準シンプル/文字標準ツールボックスの[フォント]や、[文字-文字属性]の[フォント]シートでも変更することができます。
■環境を確認する
できる限りのメモリとシステムリソースを確保する
メモリとリソースが少ない場合、印刷に限らず、アプリケーションの動作全般が不正になる可能性があります。
ほかのアプリケーションを終了したり、設定を変更したりするなどして、できる限りメモリとシステムリソースを確保してください。
ハードディスクを点検する
ハードディスク自体が破損していると、不正が生じることがあります。
ハードディスクを点検し、ハードディスクの破損の有無を確認します。