花子の図面をPDF出力すると、図面の内容や印刷の設定によって、画面の表示どおりに正しく出力されなかったり、PDFのファイルサイズが大きくなったりします。
状況に応じて、次のように対処します。
■透過部分が黒く、または白く出力される
透過が指定された次のデータは、透過部分が黒く、または白く出力されます。
- 透過GIF・透過PNG
- [挿入-イメージ枠の作成-透過色設定]で、[透過]を
にしたイメージ枠
- パターン塗りで[透過]を
にした図形
この場合、使用しているデータに合わせて次のように設定したあと、PDF出力します。
図形・画像枠
次の順に操作を試します。
■操作
【[PDFに適した形式で出力する]を設定する】
- [ファイル-印刷]を選択し、[詳細]シートに切り替えます。
- [ポストスクリプトプリンタ]*1で、[PDFで適した形式で出力]を選択します。
また、[透過図形の背景を塗りつぶす]をにします。
*1[ポストスクリプトプリンタ]が淡色で表示されて選択できない場合は、同じ設定画面に表示されている[アンチエイリアスで印刷する]をクリックして
にします。なお、透明度を使っている場合は、こちらを確認してください。
- PDF出力します。
※上記の設定で出力しても、期待どおりに透過されない場合は、引き続き、次の操作を試します。
【該当部分をイメージデータに変換する】
- 描画パレットの
[図形の選択(拡大/縮小)]をクリックし、透過を設定した図形・画像枠を範囲選択します。
- [図形-図形のイメージ化]を選択します。
選択した範囲がイメージデータに変換され、図形のあった位置に貼り付けられます。
イメージ枠
画面上でも正しく透過できていない場合は操作1.から、画面上では透過しているのに正常にPDF出力できない場合は操作6.から操作を行ってください。
■操作
- 描画パレットの
[図形の選択(拡大/縮小)]をクリックし、透明度を設定したイメージ枠を選択します。
- [挿入-イメージ枠の作成-透過色設定]を選択します。
- [透過]を
にします。
をクリックし、[プレビュー]の、透過色にしたい色の上でクリックします。
- 必要に応じて操作4.を繰り返し、設定が完了したら[OK]をクリックします。
このあと、一度PDF出力して確認します。正常に出力できない場合は、続いて次の操作も試します。
- [挿入-イメージ枠の作成-領域を指定して作成]を選択し、出力したいイメージ枠の領域を指定します。
花子フォトレタッチが起動します。
- 花子フォトレタッチを終了します。
指定した範囲がイメージ枠になり、元の枠の上に重なります。
- 必要に応じて、操作7.で作成された新しいイメージ枠を、いったん別の場所に移動して、下にある元のイメージ枠を削除します。
■中抜き文字が塗りつぶされる
[ファイル-印刷]の[詳細]シートの[アンチエイリアスで印刷する]がの場合、中抜きが設定された文字は、塗りつぶしされた状態で出力されます。
中抜き文字は、文字属性を持ったまま、見た目どおりの状態でPDF出力することはできません。
中抜きでの表現を優先するか、PDFファイル内で文字データとして扱うことを優先するかによって、次のどちらかの方法を選択します。
- 中抜きの表現を残したい場合:「図形」として出力する
[ファイル-印刷]の[詳細]シートの[ポストスクリプトプリンタ]*1で[ポストスクリプトコードで出力]を選択します。
見た目の近い「図形」として出力されます。
*1[ポストスクリプトプリンタ]が淡色で表示されて選択できない場合は、同じ設定画面に表示されている[アンチエイリアスで印刷する]をクリックして
にします。なお、透明度を使っている場合は、こちらを確認してください。
- PDFファイル内で文字データとして扱いたい場合:中抜きの表現はしないで、文字データとして出力する
[ファイル-印刷]の[詳細]シートの[文字をPDFに適した形式で出力する]をにします。
設定していた文字飾りの属性は失われ、文字データとして出力されます。
■塗りつぶしや太い線に縞が入る/修飾した文字をテキストとして選択できない
データによっては、塗りつぶしや太い線に縞が入る、PDFのファイルサイズが大きくなる、文字修飾を設定した文字をテキストとして選択できないなどの現象が起こることがあります。
この場合は、花子のCD-ROM内の次のファイルをエクスプローラなどを使ってコピーします。コピー先は、ご使用のOSによって異なります。
※下記の設定を行った環境では、出力する図面に透過が指定されたデータが含まれていると、その透過部分は黒または白く塗りつぶされて出力されることがあります。また、透明度を使った表現は無効になります。
■操作
【ファイルのコピーを行う前に】
[ファイル-印刷]の[詳細]シートで次のように設定します。
- [アンチエイリアスで印刷する]をクリックして
にする
- [ポストスクリプトプリンタ]で[PDFで適した形式で出力]を選択する
このあと花子を終了して、ファイルのコピーを行います。
【コピーするファイル】
花子CD-ROMにある、¥Support¥INI フォルダに入っている jshana.ini
※JUST Suiteをご使用の場合は、¥hanako¥Support¥INI フォルダの中にあります。
【コピー先フォルダ】
Windowsをセットアップしているドライブの、以下のフォルダにコピーします。
※コピー先は、ご使用のOSによって異なります。
- Windows 7/Vistaの場合
¥ProgramData¥Justsystem¥hanako - Windows XPの場合
¥Documents and Settings¥All Users¥Application Data¥Justsystem¥hanako
※上記のコピー先のうち、Justsystemフォルダはすでに作成されていますが、その下のhanakoフォルダは自動では作成されていません。ファイルをコピーする前に、半角英数文字でhanakoフォルダを作成してください。
■PDFのファイルサイズが大きくなる
PDFのファイルサイズが大きくなったときは、以下の内容を確認します。
【図形効果を付けた図形が多く含まれる場合】
図形効果を付ける数を減らしてみます。
また、表示品質を普通にしたり、図面効果を非表示にしたりすると、ファイルサイズが小さくなります。
【透明度を設定した図形が多く含まれる場合】
透明度を付けた図形を減らしてみます。
また、[ツール-オプション]の[操作環境-表示]で、[アンチエイリアスで表示する]を[しない]にして透明度を非表示にします。
【図形効果や透明度を設定していないのに、サイズが大きくなる場合】
アンチエイリアスで印刷しない設定にしてどうか確認します。
[ファイル-印刷]の[詳細]シートで次のように設定します。
- [アンチエイリアスで印刷する]をクリックして
にする
- [ポストスクリプトプリンタ]で[PDFで適した形式で出力]を選択する
※この設定で出力してもサイズが大きくなる場合は、上記「塗りつぶしや太い線に縞が入る/修飾した文字をテキストとして選択できない」に記載の操作(jshana.iniをハードディスクにコピーする)を行ってどうか確認します。