正確に図形を描くときは、X・Y座標の値や長さ・角度などを確認しながら操作します。
花子には、正確に図形を描くために、次のような機能があります。
I 座標を確認しながら描画する
座標を確認しながら描画する場合、次の2つの方法を利用できます。
どちらの方法も、表示される値を確認しながら描画することで、正確な値の図形を描くことができます。
【数値コマンド入力ウィンドウを見ながら描画する】
インストール直後は、ポインターの右下に、X、Yの座標値を示す数値コマンド入力用のウィンドウが表示されます。
ここでは、現在のマウス位置のほか、描画している図形の始点からの距離や長さ・角度なども表示できます。
※数値コマンド入力のウィンドウに数値を入力して描画することもできます。
【座標表示パレットを見ながら描画する】
[製図]タブの[座標表示]*1をクリックすると、[座標表示]パレットが表示されます。
現在のマウス位置や、描画するときの始点・終点の各X座標・Y座標や、幅などの情報が表示されます。これらの値を確認しながら描画することで、正確な値の図形を描けます。
*1[メニューとツールバー]の場合は、[表示-パレット-座標表示]です。
II 図形情報で微調整する
図形情報を使うと、選択している図形の長さや座標などの情報が表示されます。
直接数値を入力することで、個々の図形の情報を正確に修正することができます。
※このとき、座標表示パレットと組み合わせて利用すると便利です。
あらかじめ、座標表示パレットを参照しながらおおまかな位置に図形を描きます。そのあとに、その図形を選択状態にして、[図形情報(位置とサイズ)]で正確な値に修正します。
■操作
- 画面左端にある描画ツールで、
をクリックします。
- 図形情報を修正したい図形を選択します。
- 右クリックして表示されるショートカットメニューの[図形情報(位置とサイズ)]を選択します。
- 表示された[図形情報]ダイアログボックで、始点・終点や長さなどをキーボードから入力して変更します。
- [OK]をクリックします。
◆補足
[図形情報(位置とサイズ)]に表示される内容は、[図形情報]ダイアログボックスの[ヘルプ]をクリックして表示される内容を参照してください。
III グリッドを利用する
描画の目安にする間隔をグリッドとして表示し、これを参照しながら図形を描きます。
[表示]タブの[グリッド/ガイド表示-グリッド]*1を選択すると、[グリッドの設定]*2で設定している種類や間隔で、グリッドが表示されます。
[表示]タブの[グリッドの設定]*2で[グリッドにスナップ]をにしておくと、描画の際にポインターがグリッドに沿って移動します。これを利用すると、決まった間隔や長さで図形を描くことができます。
*1[メニューとツールバー]の場合は、[表示-表示切替-グリッドの表示]です。
*2[メニューとツールバー]の場合は、[表示-表示設定-グリッドの設定]です。
■関連情報
IV 角度スナップ機能を利用する
描画や編集の操作のときに、傾きを一定角度に固定することができます。
この機能を利用すると、決まった角度で描画・編集できるようになります。
■操作
- [環境設定]タブの[設定]をクリックします。
※[メニューとツールバー]の場合は、[表示-スナップ-スナップの設定]を選択します。
- [種類]で[角度スナップ]を選択して、[設定]をクリックします。
- [角度スナップする]を
にします。
- [スナップ角度]で、スナップさせる角度を、1〜90°の範囲で設定します。
※ここで設定した角度単位で、ポインターが移動するようになります。
- [OK]をクリックして、[スナップの設定]ダイアログボックスに戻ったら、さらに[OK]をクリックします。
このあと、描画や編集すると、角度スナップで設定した角度でポインターが動くようになります。
V スケールガイドを利用する
図面領域のぎりぎりの位置などに図形を描くときは、スケールガイドを利用します。
スケールガイドは、スケールから引き出された補助的な線です。画面倍率を小さくしても表示されるので、倍率を小さくしてスケールに合わせて図形を描きたいときなどに利用します。
また、スケールの目盛りにスナップしながらスケールガイドを引くこともできるので、より正確なスケールガイドを引いて利用することができます。
※スケールガイドは印刷されません。
■操作
[例]図面領域のぎりぎりにスケールガイドを引く
- [表示]タブの[グリッド/ガイド表示-マージン/スケールガイド]*1のそれぞれがオンになっていることを確認します。
*1[メニューとツールバー]の場合は、[表示-表示切替-マージンの表示/スケールガイドの表示]です。
- 花子の図面上の、上と左に表示されているスケールの目盛りにスナップしてスケールガイドを引くときは、[環境設定]タブの[設定]*2をクリックし、[スナップの対象]で[スケールガイドをスケールにスナップ]を
にし、[OK]をクリックします。
※マウスでドラッグしてスケールガイドの位置を指定したい場合は、
にします。
*2[メニューとツールバー]の場合は、[表示-スナップ-スナップの設定]です。
- X軸のスケール上にポインターを移動し、マウスのボタンを押します。
- ボタンを押したまま下方向にドラッグし、Y軸の0の部分に合う位置でボタンを離します。
- X軸の場合と同様に、Y軸のスケール上にポインターを移動し、マウスのボタンを押します。
- ボタンを押したまま右方向にドラッグし、X軸の0の部分に合う位置でボタンを離します。
- 同じ要領で、画面の右下にも図面領域ぎりぎりのところに交差するスケールガイドを引きます。
- [環境設定]タブの[設定]*3をクリックして、[種類]で[スケールガイドにスナップ]を
にし、[OK]をクリックします。
*3[メニューとツールバー]の場合は、[表示-スナップ-スナップの設定]です。
- スケールガイドの交点に合わせて、長方形や直線を描きます。
※図面領域のぎりぎりの位置に図形を描きたいときは、用紙マージンにスナップする機能を利用するのも便利です。
[環境設定]タブの[用紙マージンにスナップ]*1をクリックして にします。
*1[メニューとツールバー]の場合は、[表示-スナップ-用紙マージンにスナップ]です。
●こんなときは
- スケールガイドの線種や色を変更する
[表示-スケールガイド-設定]で設定を変更します。 - スケールガイドの位置を変更したり、不要なスケールガイドを削除する
VI 数値コマンド入力で描画する
インストール直後は、ポインターの右下に、X、Yの座標値を示す数値コマンド入力用のウィンドウが表示されます。
描画パレットで、直線や長方形などの描画ツールを選択すると、このウィンドウに数値を入力できる状態になり、始点の座標を指定すると、2点目の指定ができるようになります。また、図形種類に応じて、幅や高さ・角度などを指定して図形を描画できます。
数値コマンド入力の具体的な使い方については、以下の手順で花子のヘルプを確認してください。
- [ファイル-ヘルプ-花子のヘルプ]を選択します。
※[メニューとツールバー]の場合は、[ヘルプ-花子のヘルプ]を選択します。
- [キーワード]シートを選択します。
- [キーワードを入力してください]の下の入力欄に 数値コマンド入力 と入力して[Enter]キーを押します。
- 入力欄下の一覧に表示された[数値コマンド入力]をダブルクリックします。
画面右側に数値コマンド入力の使い方に関するヘルプが表示されます。