JUST Noteでは、Wordで作成した文書ファイルを開いたり、Wordで開くことができる形式で保存したりすることができます。
ただし、ファイル内のデータによっては一部対応できないものがあったり、同じレイアウトが再現できない場合があります。
I 現在、編集中データの互換性について確認する
現在、編集中のデータについては、次の方法で具体的な互換情報を確認できます。
- 現在、編集中の文書については、[ファイル-情報-Wordとの互換情報]を選択して確認可能です。
- JUST Noteで保存する際、[ファイル形式の互換性チェック]または[Wordとの互換情報]ダイアログボックスが表示された場合は次のように対処します。
- [ファイル形式の互換性チェック]ダイアログボックスが表示された場合
旧バージョンのWordファイル形式でサポートされていないデータが含まれている文書を保存しようとしています。すべてのデータを保存したい場合は、[キャンセル]をクリックして保存を中止し、[ファイルの種類]で[Word 文書(*.docx)]を選択して保存してください。
- [Wordとの互換情報]ダイアログボックスが表示された場合
JUST Noteでサポートされていないデータが含まれている文書を保存しようとしています。元の文書をそのまま保持したい場合は、別の名前を付けて保存してください。
- [ファイル形式の互換性チェック]ダイアログボックスが表示された場合
II Wordとの互換性を確認する
ここでは、JUST NoteとWordの互換について、主なものをまとめています。
【ページ設定】
- [印刷方法]で[本]が指定されている場合、[袋とじ]に変換されます。
- 「とじしろ」には対応していません。余白に含めて変換します。
- 垂直方向の配置[上下揃え]は[上寄せ]に変換されます。
【フィールド】
- 一部のフィールドに対応しています。非対応のフィールドは、JUST Note上では未知フィールドとして扱われるため、JUST Noteでは編集できません。ただし未知フィールドとして扱われても、元データは保持されているため、JUST Noteで保存してもデータがなくなることはありません。
- フィールドデータに表示文字列を保持していないフィールドは、JUST Note上で表示することができません。
【拡張書式】
- 割注はWordのレイアウトと異なる場合があります。
- フィールドコードを直接編集したレイアウトには対応していません。
【ハイパーリンク】
- ファイルプロパティのハイパーリンク基点に対応していないため、ハイパーリンク基点が設定された文書のハイパーリンク先へジャンプできないことがあります。
【表】
- 結合セルを利用しているなど、表の作成方法によっては、線描画・行の高さ・セル内文字などのレイアウトが異なることがあります。
【文字の効果】
- 効果によっては表現が異なる場合があります。
【図形】
- 面取りや回転など3D効果の表現が異なる場合があります。
【組織図・図表】
- 図形の追加やレイアウトの変更など、組織図・図表としての編集はできません。
【スマートアート】
- 未対応のレイアウト種類はグループ図形として表示します。スマートアートとしての編集はできません。
【グラフ・数式オブジェクト】
- オブジェクト枠として文書に埋め込まれているので、オブジェクト枠を編集するアプリケーションが環境にあればJUST Noteでも編集できます。
【2007 数式】
- 二次元形式の数式は図として表示されます。JUST Noteでは編集できません。JUST Noteで保存した場合は元データのまま保存されます。
【ActiveX コントロール】
- あらかじめ設定された書式およびプロパティで動作しますが、書式およびプロパティを変更することはできません。
【変更履歴の記録】
- 機能によっては変更履歴の記録内容、表示がWordと異なる場合があります。
【差し込み印刷】
- JUST Noteで対応していない形式の差し込みファイルや差し込みフィールドの情報は読み込めません。
- 「レター」「ラベル」以外の種類は「レター」として読み込みます。
【互換オプション】
- 一部対応していない互換オプションによって、文書のレイアウトが異なることがあります。
III 旧バージョンのWordのファイルとの互換性を確認する
JUST NoteでWord形式のファイルを開いたときは、ファイルの形式によって、「Word 2010 互換モード」、「Word 2007 互換モード」または「Word 2003 互換モード」になる場合*1があります。
*1互換モードになっている場合は、タイトルバーにモードが表示されます。
Word 2007 互換モードとWord 2003 互換モードでは、JUST Noteの操作性が変わったり、機能が一部制限される場合があります。ここでは、文書をWord 2007 互換モード・Word 2003 互換モードで編集したり、旧バージョンのファイル形式で保存したりした場合の、データの互換についてまとめています。
※JUST Noteの機能をすべて利用したい場合は、[ファイル-情報-変換]でWord 2010 形式に変換します。なお、文書によっては、Word 2013/2016 形式に変換するとレイアウトが変更される場合があります。
【フォント】
- 文字効果(互換モード:2003/2007)
文字の効果は解除されます。
【段落】
- 見開きページのインデント(互換モード:2003)
見開きページのインデントの設定は解除されます。
- テキストボックスのオプション(互換モード:2003)
テキストボックスのオプションの設定は解除されます。
- 既定で折りたたみ(互換モード:2003/2007/2010)
既定で折りたたみの設定は解除されます。
【段落番号】
- 段落番号の書式(互換モード:2003/2007)
一部の段落番号の書式は、別の書式(1,2,3)に変更されます。
【表】
- 表のスタイル(互換モード:2003)
レイアウト保持のため、表のスタイルは解除されます。
【グラフィック】
- 図形(互換モード:2003/2007)
図形、テキストボックスとその効果は変換または解除されます。
【オブジェクト】
- OOXML埋め込みオブジェクト(互換モード:2003)
この文書に含まれるオブジェクトはMicrosoft Word 2003以前のWordでは編集できません。
- グラフ(互換モード:2003)
この文書に含まれるグラフは選択した形式で扱える行数と列数の範囲内に存在しない可能性があります。
256列、65,536行の範囲に存在しないデータは失われます。 - 3D(互換モード:2003/2007/2010)
この文書に含まれる3DオブジェクトはMicrosoft Word 2016以前のWordでは図として表示されます。
- アイコン(SVG)(互換モード:2003/2007/2010)
この文書に含まれるアイコンオブジェクトはMicrosoft Word 2016以前のWordでは図として表示されます。
【数式】
- 数式(互換モード:2003)
行形式の数式はイメージに変換されます。
【タブ】
- 整列タブ(互換モード:2003)
整列タブは従来のタブに変換されます。
【コンテンツコントロール】
- コンテンツコントロール(互換モード:2003)
コンテンツコントロールは解除され、レイアウトのみ保持されます。
- チェックボックスコンテンツコントロール(互換モード:2003/2007)
チェックボックス コンテンツコントロールは文字に変換されます。
【テキストボックス】
- 垂直方向の配置(互換モード:2003)
中央揃え、下揃えのテキストボックスは上揃えに変更されます。
- 文字列の折り返し(互換モード:2003)
Microsoft Word 2003以前のWordでは文字列の折り返し設定によってテキストボックスの周囲のレイアウトを正しく再現できません。
【文書の保護】
- 最終版にする(互換モード:2003)
Microsoft Word 2003以前のWordでは最終版の設定が無視され、編集可能な状態で開きます。
【変更履歴】
- 移動履歴(互換モード:2007)
移動の履歴は削除箇所または挿入箇所に変換されます。