ATOK Passport ATOK for Windows (Tech Ver.35)の主な新機能や強化点は次のとおりです。
新たに変換強度を学習〜ATOKハイパーハイブリッドエンジン2
新たに変換強度を学習することで、同じ単語を学習していても、強度に応じて最適な候補を提示できるようになりました。
変換強度は、エンジンによる文脈解析により、入力を続ければ続けるほど自動的に最適化されます。
●同じ単語を学習していても、変換強度に応じて最適な候補を提示
新しいATOKでは、新たに変換強度を学習する制御を搭載しました。
今までは、学習の強弱を付けずに処理していたため、次回変換する際には、直前に確定した単語が優先され、期待通りの変換とならないケースがありました
自身の入力状況やこれまでの入力傾向を元に変換強度を学習することで、次回変換する際に、変換強度が弱い学習を用いた候補を作成されにくく制御されます。
これにより、適切な単語がこれまで以上に優先して提示されやすくなります。
[例]
- カタカナ後変換の学習
名前を漢字・フリガナの順で入力・変換した場合、これまでに何度か漢字で名前を入力した場合は、カタカナは一時的な入力と判断され、弱い強度で学習します。
次に名前を入力したときには、直前に確定したカタカナの名前ではなく、漢字の名前が優先されます。 - 同音語の学習
これまでに「申請待ち」と入力することが多かった入力状況で、「新生町」と入力・変換した場合、「新生町」は、一時的に利用する単語と判断され、弱い強度の学習になります。
続けて「しんせいまち」を含む文章を入力したときは、「申請待ち」の方が優先されます。
●学習よりも自然な日本語を優先
同じ読みを変換したとき、日本語として自然な文章がある場合は、直前に確定した単語ではなく、自然な文章を優先して提示します。
[例]「京都にある、中出という地域で生まれた」を入力・確定したあと、「都会で就職し、日々の生活を送る中で」と入力・変換した場合
読み「なかで」を変換した際には、候補から「中出」を選択・確定するため、「読み:なかで」「単語:中出」を確定したことを学習します。
ただし、ここでは自然な日本語を優先して提示するようになるため、直前に確定した「中出」よりも、自然な「中で」が優先されます。
わたしに必要な語彙を案内−ATOKわたしの辞書プラス−
さまざまなジャンルの語彙を取得できるサービスの「ATOKわたしの辞書プラス」を開始します。
本サービスにより、自分の仕事や趣味にあった単語が変換できない悩みを解決します。
自分の利用シーンにあった語彙を追加して利用できるようになるため、専門の用語も、推測変換や通常の変換で利用いただけるようになります。
●お勧めのジャンル(必要な語彙)をATOKから案内
確定した単語や登録した単語から、各人にお勧めのジャンルを案内します。
ATOKアトカラなどからジャンル追加の推奨が通知されたら、推奨されたジャンルを追加します。
●利用するジャンルを選択して開始
利用するジャンルを、あらかじめ選択して利用することもできます。
カスタムATOKの[わたしの辞書プラス]で、利用できるジャンルの一覧から、必要なジャンルを選択します。
[ジャンル収録用語例]
ジャンル | 収録用語例 |
---|---|
旅行 | 妻籠宿(つまごじゅく) 鼓門(つづみもん) 角館武家屋敷通り(かくのだてぶけやしきどおり) 奈良大和四寺巡礼(ならやまとよじじゅんれい) |
建築・土木 | 大庇(おおびさし) 丈量図(じょうりょうず) 建築大工技能士(けんちくだいくぎのうし) 単位容積質量(たんいようせきしつりょう) |
法律 | 妨訴抗弁(ぼうそこうべん) 事実の欠缺(じじつのけんけつ) 過失運転致死傷罪(かしつうんてんちししょうざい) 接近禁止命令(せっきんきんしめいれい) |